永遠に叶えたい愛がある。





なんだかいい雰囲気だったな、あの二人。





そんなことを思いながら体育館の外へ出た。





「眩し…」


 

少し傾いた太陽の光が体育館から出たばかりの目にはきつく感じる。






反射的に目元を覆った手をゆっくりと下へと移動させた。






体育館から大通りに出るまでの真っ直ぐの道が目に入る。







「…宗平?」





大通りの手前、見慣れた後ろ姿が遠くに見えた。





そんなはずないのに。









頭ではそう分かっているのに、足が勝手に動いた。







違っててもいい。






でももし本当に宗平だったら?








徐々に走るスピードをあげる。















大通りに差し掛かり、その後ろ姿が曲がった方へ曲がりそれらしき人を探す。






「いた…」





駅へと繋がる交差点のところに信号待ちをしているその人はいた。














「宗平…!」





久しぶりの走りに足が縺れそうだ。






でもどうか今だけは頑張って、私の足。








歩行者用の信号が青に変わり、その後ろ姿が歩き始めた。







あと30メートル。







初めて会ったときと同じ。






近づくに連れてだんだんとその人が大きいことに気づく。







間違いなく、あの後ろ姿は宗平だ。







「待って、宗平…!!!」







必死に足を動かした。







お願い、気づいて。







「宗平!!!」






私は精一杯の声を出した。











そして、その後ろ姿は立ち止まると、ゆっくりと振り返る…












 



宗平。








会いたかった。





















「危ない!!!!」









どこからか女性の声が聞こえてきた。


















宗平、お願いだから私に気づいて。









ちゃんと話したいよ。










まだ伝えてないことあるんだよ。













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