混 迷
···アルの行きたい場所
そこは・・・
・・・・墓・・・
「アルっ‥‥」
と、言おうとすると
アルに手を引かれ
人差し指で口を押さえる
ジェスチャーをされた。
俺達は、木の影に隠れる形になった。
そこに話し声が聞こえた。
⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅おん⋅⋅⋅⋅⋅な⋅⋅⋅⋅⋅⋅か⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅?
「‥‥‥‥さ‥‥ら‥‥」
後一人は、咲空の仲良しだった女だ。
咲空は、一人で歩いて行き
一つのお墓の前で
花をかえて
おもちゃを置き
そして、お菓子を置いた。
ううん?おもちゃ‥‥
お菓子?‥‥‥
咲空は、それらを置きながら
話しを‥‥していた。
そんな咲空の頬には
涙が流れていた。
いったい?
誰の?
‥‥‥墓なんだ?
咲空の父親は、咲空が小さいときに
亡くなっていた。
それに、おもちゃやお菓子は
あげないだろう。
と、思っていると
「彼女の子供だそうだよ。
あの、お墓は。」
と、アルに言われて
俺は、アルを見た。
咲空の仲良しの女は
咲空から離れた所で
ずっと咲空を見ていた。
誰かと電話で話ながら。