カリスマ副社長はフィアンセを溺愛する
医務室には年配の女性がいた。


「すみません、少し熱っぽいみたいで。」

「体温を測ってみる?」

「はい。」


優しそうな人だ。


「37度…………微熱ね。」

「…………。」

「うーん、妊娠は?生理前とか?」

「いえ。」

「風邪かしら?」

「風邪ですか。」

「少し休む?急ぎの仕事がなければ早退でもして、ゆっくり休んで体調を回復させるのも良いかも。」

「はい。」


風邪?

そんな症状はないが、引き始めなのかもしれない。


「えっと部署は?」

「秘書課です。」

「秘書課だと…………どうかしら…………役員に聞いてみる?」

「いえ、直属の上司に聞いてみますので大丈夫です。」

「そう?ならお大事ね。」

「はい、ありがとうございました。」


お礼を述べて医務室を後にした。

風邪…………。

『恵さんに相談して、今日はゆっくりさせて貰おうかな。』

頭の中で考えながら秘書課へ戻り、恵さんに相談してみれば…………


「今日はゆっくりしなさい。」


想像通りの答えが返ってきた。

その日は家に帰り、ベッドに横になっていた。
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