カリスマ副社長はフィアンセを溺愛する
なんか秘書なんてカッコいい。

スーツもビシッと着こなしてスタイルも抜群だし、見た目も綺麗だし、キャリアウーマンみたいだ。


「宜しくね、心菜ちゃん。」

「あっ、はい。こちらこそ、宜しくお願いします。」


お辞儀をして挨拶をした。


『こんな女性になりたい!』


そんな女性だった。

満面の笑みでケイさんを見つめていれば、大きな溜め息が慈英から聞こえてきた。


「心菜、俺と会うより嬉しそう。」


ポツリと漏れた慈英の言葉に、ケイさんと目が合う。

にっこりと微笑んだケイさんは慈英を見た。


「兄さん、今度は泣かさないでよ。」

「泣かす?」


低い声が吐き出されていた。

その言葉にピンときた。

過去の慈英は想像通りの男だったに違いない。


「ケイ、余計な事を言うな。心菜が気にするだろ。」


いつもの口調とは明らかに違う。

強い口調でケイさんを咎めている。

その様子を見ていたが、バイト中である事を思い出して2人にお辞儀した。
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