次期社長の溺愛が凄すぎます！

それから通常業務に戻ろうとしたら、何故か怪訝な顔の皆が遠巻きに集まっているのが見えた。

「ちょっと。仕事中だからね。さっさと業務に戻りなさいよ？　あ。原部長は営業部にいってるから、何かあったら営業に内線してね」

それぞれ、ちょっとやる気のなさそうな返事を聞いてから、やっぱり微妙な空気に首を傾げる。

なんだろう。何かあったなら把握しておきたいんだけど。

「ねぇ、三島さん。ミーティング中に何かあった？」

三島さんなら、私に遠慮容赦なく何かあれば言ってくれるだろうと思って声を掛けたら、彼女にも微妙な表情を返された。

「皆”藤宮部長効果”って呼んでます。五月病みたいなものですよ」

「何それ怖い」

「まぁまぁ。とりあえず今は仕事中なので、ランチおごってくださいね」

キラキラ期待の視線で見つめ返されて、肩を竦めた。