次期社長の溺愛が凄すぎます!
思わず噛みつきそうな顔をしたけど、彼は満足そうに唇を歪めてる。

「しかも、男と女じゃ力の差は歴然だな」

ぐっと力を入れられて、ドアと一緒に転がり出てた。

「うきゃ……」

バランスが保てずに慌てると、ボフッと藤宮さんの胸元に飛び込むようにしてキャッチされる。

そのまま片手で抱き込まれて、あまりのことに瞬きを繰り返す。

「いい子だから、部屋の鍵を渡そうか?」

「え。あ、はい」

何故か素直に渡してからハッとした。

「ちょ……っ待って!」

彼はドアを閉めると鍵をかけて、そのままそれをジーンズのポケットに入れてしまう。

「藤宮さん! 鍵を返して!」

「うん。デートが終ったらな。ところで、何故スーツを持っているんだ?」

「今日は貴重な休日なんです! クリーニングに持っていくに決まってるでしょ!」

「そうか。どこに持って行けばいいんだ?」

さも当然のようにスーツを取り上げられ、解放された。

「あの……」

私の手元にはお財布だけ。

歩きだした藤宮さんの後ろ姿に頭が混乱しそうなんだけど。

あなた、強引っていうか、むちゃくちゃなんじゃなかろうか。
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