佐野くんっ…!!
午後からの授業は、さっきの佐野くんとの出来事のせいで、全く集中できなかった。



「せっかく進学校に転校できたのに…」



ため息混じりに独り言。

すると、



「どーしたの、ため息なんかついちゃって」



三井くんが話しかけてきた。



「い、いや…、何も…」



この子はどうしてそんなに私に構ってくるんだろう。

転校生がよっぽど珍しいのだろうか…?



「おい」



私が三井くんからの質問に戸惑っていると、突然低い声が私達に降り掛かってきた。


< 41 / 117 >

この作品をシェア

pagetop