エリート外科医と過保護な蜜月ライフ

《ああ。今から出勤だ。お互い、頑張ろうな》

「はい！ 先生、どうかお体だけは気をつけてください」

《ありがとう。きみの気遣いを忘れないようにする。じゃあまた……。俺のマンションにも、遠慮なく来て》

先生はそう言い残し、電話を切った。合鍵も、バッグに大事にしまってある。

使う機会があるのかなと心配でもあったけれど、先生が声をかけてくれたのは嬉しい。

さすがに気軽に部屋へは行けないけど、いつかは訪ねてみよう。そのときは、またなにかを作って……。

先生と朝から会話ができたから、気持ちはますます明るくなる。

今日も頑張ろう。先生も頑張っているのだから。会えない時間も心は繋がって、お互いの気持ちはぶれないと、そう信じてる。

恵さんのことも、今度聞いてみよう。