エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
それでも、とにかく行ってみよう。恵さんに会わなければ、なにも始まらないのだから。

私は、課長や周りの応援してくれた人たちに、やっぱり迷惑をかけたくない。

先生を好きな気持ちに、一ミリだってブレはないけれど、でもそれだと矢吹病院の契約は取れないってことになる……。

居場所がなくなったと思っていた職場で、チャンスを与えてもらえたことに、恩返しがしたい。

先生とは、もう一度出会うことができるかな。もし、私がさようならを言っても、また道が交わることができるなら、それまできっと頑張れる……。

次の日曜日、恵さんに伝えよう。先生とお別れすると。そして先生には、感謝と謝罪とお別れの言葉を伝える──。

そう決心をした。
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