常に上手な上司の攻略法
19時。



やっとのことで全ての仕事を終えて帰りの準備を始める。




すると、誰もいないはずなのに事務所の扉を開ける音がした。




ビクビクしながらそちらを見ると、











なぜか葉山主任が慌てた様子でそこに立っていた…。



そして、



「よかった…」



と少しホッとしたような顔でこちらへ向かってくる。










「お誕生日おめでとう」





と言って箱の入った袋を渡してくれた。





開けて良いですか?と聞いて、早速箱を開けると、



そこにはなんと6種類ものケーキがずらりと並んでいた。




「何が好きかわかんなかったから…」




なんて少し照れくさそうにしている姿が可愛すぎて、



それだけでお腹いっぱいですと言いたくなるのを堪える。




しかも、私が行こうとしていたケーキ屋さんはまさかの臨時休業日だったらしく、



わざわざ隣の駅まで行って買ってきてくれたらしい。





ただ、葉山主任が一人で6個もケーキを頼んでいる姿を想像すると思わず笑ってしまう。




葉山主任は、



「なんだよ~」



なんて笑いながら言ってたけど、



とにかく嬉しくて仕方がなかった。
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