初恋~ある女の恋愛物語~
『なぁ、本当の理由は
何か他にあるんだろ?
ないなら、嫌いだって
はっきり言ってくれよ』

嫌いなんて言えない

好きなんだもん

好きで好きで
たまらないんだもん

嘘でも言えない

色んな形の恋愛を
してきたけれど
大介との初恋が
一番素敵な恋だった

ようやく結ばれる…

そんな時に私は
彼にふさわしい女では
なくなっていた

『頼むから、俺が
納得するように
説明してくれよ』

大介の声が震えていた

『だから…遠距離は
出来ないからだよ』

『もう嘘はいいよ!』

大介の声が部屋に
響き渡った

『俺の目を見てくれよ』

私は大介の目を見て…

涙が止まらなかった

大介の真剣な眼差しが
私に突き刺さる
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