初恋~ある女の恋愛物語~
馨さんの死は、翌日の
新聞の一面に載った

後継者問題が
取りざたされていた

秘書の男性の名前も
挙がっていた

まだ正式発表されては
いないけど、一番
有力視されていた

私にはどうでも良かった

私には関係ない話だ

馨さんの居ない場所
なんて、どうなっても
構わない

火葬にも葬式にも
出席出来ない私は
遠くから手を合わせた

馨さんの体の形さえも
この世から消え去った

それから一週間後

以外な知らせが届いた

それは大介の元に
もたらされた

馨さんの秘書の男性
からの1枚の紙切れ

病院に届けに来たそうだ

私に渡して欲しいとだけ言って帰ったらしい
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