空と陸と海 (仮)
空が生まれる3時間前、9時33分。同じ病院で男の子が産声をあげた。


男の子は陸と名付けられた。


陸の母親は、空の母親と出産前から顔見知りだった。
定期検診や出産前の入院部屋、事あるごとに運命かのように同じ部屋になった2人は、気づけばなんでも話せる仲になっていた。




「同じ日に生まれたら良いねー」


いつか話した半分冗談、半分希望だったこの言葉が後に叶うなんて、2人は想像もしていなかった。



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