YELLOWmajic
「稜になんて声かければいいんだろうね。」
「うちも分からないよ・・」
「じゃあ、また明日ね。」
「うん、またあしたー!」
愛子と分かれて1人で路地を歩く。
稜がキレてくれてよかったと思った。
じゃなきゃ今頃、1人で爆発していたんじゃないかと思う。
人と人との間なんてヨーグルトのように
ぐしゃっとなってしまうんだ。
まだ未知の世界の話だけど、稜に言われて気付いた。
稜は心のどこかで助けを求めていたんだと。
気付いてくれる人がそばに居なかったんだと。
1人ぼっちになっていたんだって。
この空みたいな真っ暗の中でさまよっていたんだ。
もし、願いが叶うなら明日を今日よりも楽しい日にしてください。
稜が穏やかにすごせるような日に。
家路を歩きながら、心から思った。
