キミはずっと、かけがえない人



出来ることなら、再会なんてしたくなかった。

偶然でも、逢うことはないと思っていたのに。

そう思いながらも、目の前にあるビールを飲み、ご飯も食べた。

やっぱり、凄く美味しい。

何をするにも、お腹は満たしておかなきゃ。

腹が減っては戦は出来ぬ、だし。



「さて、何から話そうか」



ある程度食べたところで、彼が言う。

本当に話すつもりがあったんだ。

以前は、大事なことは何も教えてはくれなかったような気がするけど。

30も過ぎたし、大人になったんだ。



「まずは、仕事のことか。
次期社長を言い渡されたため、8年ぐらい前かな。湖陵に入った」

「じいさまが会長なら、現社長は?アンタの親、離婚しているから父親はいなかったよね?」

「よく覚えているな。まぁ、離婚の原因に社長になる重圧もあったみたいだけど。
現社長は、母さんの弟。俺の叔父さん」




< 27 / 210 >

この作品をシェア

pagetop