キミはずっと、かけがえない人
出来ることなら、再会なんてしたくなかった。
偶然でも、逢うことはないと思っていたのに。
そう思いながらも、目の前にあるビールを飲み、ご飯も食べた。
やっぱり、凄く美味しい。
何をするにも、お腹は満たしておかなきゃ。
腹が減っては戦は出来ぬ、だし。
「さて、何から話そうか」
ある程度食べたところで、彼が言う。
本当に話すつもりがあったんだ。
以前は、大事なことは何も教えてはくれなかったような気がするけど。
30も過ぎたし、大人になったんだ。
「まずは、仕事のことか。
次期社長を言い渡されたため、8年ぐらい前かな。湖陵に入った」
「じいさまが会長なら、現社長は?アンタの親、離婚しているから父親はいなかったよね?」
「よく覚えているな。まぁ、離婚の原因に社長になる重圧もあったみたいだけど。
現社長は、母さんの弟。俺の叔父さん」