彼と愛のレベル上げ
そして出張の当日。
朝十時からの会議に間に合うように鈴木さんと一緒に七時前の電車に乗る。
久しぶりに着るスーツ、初めての本社の会議に緊張気味の私。
「天ケ瀬ちゃん、大丈夫?なんか具合悪そうだけど?」
「あー緊張しちゃって、昨日あんまり眠れなくて」
別に私が発表するわけでもないし、ただ会議に出るだけ。
でも本社だし会議って言われるとそれだけで緊張する。
「午前中は地区会議だから楽だよ。今のうちに目つぶってゆっくりしておけば?」
「え?あ。そうだね。ありがとう」
東京までは二時間。その間にゆっくり……
――なんてできるわけない
ここで眠れるんなら昨日の夜も寝れてるって。
そう自分で突っ込みを入れながら頭の中で考える。
午後は全体会議で大きな会議室で行われる。そこに主任も参加すると言ってた…
ただきつく目を閉ざしたまま二時間が過ぎた。
そしてやっとたどり着いた本社前。
「すげーこんなとこだったんだ。うちの本社」
「ね…なんか入るの気後れしちゃうよね」
目の前にそびえたつ本社ビル。
おそるおそる足を踏み入れ入口で会議出席者用のIDカードを受け取る。
「うちの地区の会議室は12階だって」
鈴木さんと一緒にエレベーターに乗り、目的の会議室にたどり着いた。
見渡してみれば他の地区の人たちの中にも若い女の子が何人かいる。
場違いな私の存在におどおどしていたけど、そういう立場なのは私だけでないことを知ってほっと胸をなでおろした。
十時になり会議が始まると資料に目を通しながら地区代表の報告に耳を傾ける。
あっという間に二時間が過ぎ、お昼休憩の時間。
お弁当とお茶が届けられていて、その場で食事が取れるようになっていた。
鈴木さんは研修の時に一緒だった人と食事するというので私もそこにまぜてもらうことになった。
みんなと一緒に食べていたけど、私は緊張がまだ続いているのかあまりご飯が喉を通らなかった。
あまりすすまなかった食事を終え、私は鈴木さんに言って気分転換に席を立った。
――主任、毎日ここで仕事してるんだなぁ……
フロアを出て通路を歩いていると前方に見えてきたのは主任の姿。
あいかわらずスーツをびしっと着こなして姿勢を正して歩いている。
「しゅ……
声をかけようとした瞬間。
後ろから呼び止められた主任は振り返り、こちらには全く気づかないままその女の人と話し始めた
朝十時からの会議に間に合うように鈴木さんと一緒に七時前の電車に乗る。
久しぶりに着るスーツ、初めての本社の会議に緊張気味の私。
「天ケ瀬ちゃん、大丈夫?なんか具合悪そうだけど?」
「あー緊張しちゃって、昨日あんまり眠れなくて」
別に私が発表するわけでもないし、ただ会議に出るだけ。
でも本社だし会議って言われるとそれだけで緊張する。
「午前中は地区会議だから楽だよ。今のうちに目つぶってゆっくりしておけば?」
「え?あ。そうだね。ありがとう」
東京までは二時間。その間にゆっくり……
――なんてできるわけない
ここで眠れるんなら昨日の夜も寝れてるって。
そう自分で突っ込みを入れながら頭の中で考える。
午後は全体会議で大きな会議室で行われる。そこに主任も参加すると言ってた…
ただきつく目を閉ざしたまま二時間が過ぎた。
そしてやっとたどり着いた本社前。
「すげーこんなとこだったんだ。うちの本社」
「ね…なんか入るの気後れしちゃうよね」
目の前にそびえたつ本社ビル。
おそるおそる足を踏み入れ入口で会議出席者用のIDカードを受け取る。
「うちの地区の会議室は12階だって」
鈴木さんと一緒にエレベーターに乗り、目的の会議室にたどり着いた。
見渡してみれば他の地区の人たちの中にも若い女の子が何人かいる。
場違いな私の存在におどおどしていたけど、そういう立場なのは私だけでないことを知ってほっと胸をなでおろした。
十時になり会議が始まると資料に目を通しながら地区代表の報告に耳を傾ける。
あっという間に二時間が過ぎ、お昼休憩の時間。
お弁当とお茶が届けられていて、その場で食事が取れるようになっていた。
鈴木さんは研修の時に一緒だった人と食事するというので私もそこにまぜてもらうことになった。
みんなと一緒に食べていたけど、私は緊張がまだ続いているのかあまりご飯が喉を通らなかった。
あまりすすまなかった食事を終え、私は鈴木さんに言って気分転換に席を立った。
――主任、毎日ここで仕事してるんだなぁ……
フロアを出て通路を歩いていると前方に見えてきたのは主任の姿。
あいかわらずスーツをびしっと着こなして姿勢を正して歩いている。
「しゅ……
声をかけようとした瞬間。
後ろから呼び止められた主任は振り返り、こちらには全く気づかないままその女の人と話し始めた