エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
彼は肩を震わせ笑っている。


「えー、私も食べたいです」


だけど、完全に間接キスってやつだ。
大人な彼にはどうってことはないのかもしないけれど、私は妙にドキドキしてしまい口に運べない。


「なんだ。食べさせてほしいの?」
「えっ、違っ……」


慌てて否定したが、彼は私の手からスプーンをするっと奪い、アイスをすくって私の口の前に持ってくる。


「はい、あーん」


店内には多数のお客さんがいて、見られているのに。


「あー、溶ける」


ためらっていたのに翔さんの言葉に反応して、思わず口を開けてしまった。


「冷たっ」


照れ隠しのために大げさに言うと「アイスだから」と彼は楽しそうだ。


「砂羽、ついてる」


そして彼は私の口元についてしまったアイスを指で拭い、艶っぽい表情をしてペロリと舐める。
ちょっ……。心臓が止まりそうだ。


「早く食べないと溶けるぞ」
「あっ、はい。食べます」
< 147 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop