エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「大丈夫です」
と答えたものの、『他人のものを奪うのが得意』という言葉が頭から離れない。
それに、『血のせい』って?
ふたりの会話がまるで飲み込めず、どういう意味が知りたいのに、そのあと怒りをあらわにした翔さんに聞いてはいけないような気がして口を閉ざした。
余計なことを考えてはだめ。
彼は『幸せになります』と言ってくれたじゃない。
「兄さんはいつもああなんだ。気にしないで」
「はい」
私はうなずき、再び歩き始めた。
案内された一階の応接室は、まるでパーティルームのようだった。
ちょっとした披露宴ならできそうな広さで、グランドピアノまで置かれている。
家具は近世ヨーロッパを彷彿とさせるアンティーク調のもので統一されていて、センスのよさを感じる。
「お久しぶりです」
「あぁ、待たせたようだな。重人の話が長引いた」
深いこげ茶のフレームに丁寧な彫刻が施されているソファに座ったままこちらに視線を向けたお父さまは、切れ長のくっきりとした二重の目が翔さんに似ている。
と答えたものの、『他人のものを奪うのが得意』という言葉が頭から離れない。
それに、『血のせい』って?
ふたりの会話がまるで飲み込めず、どういう意味が知りたいのに、そのあと怒りをあらわにした翔さんに聞いてはいけないような気がして口を閉ざした。
余計なことを考えてはだめ。
彼は『幸せになります』と言ってくれたじゃない。
「兄さんはいつもああなんだ。気にしないで」
「はい」
私はうなずき、再び歩き始めた。
案内された一階の応接室は、まるでパーティルームのようだった。
ちょっとした披露宴ならできそうな広さで、グランドピアノまで置かれている。
家具は近世ヨーロッパを彷彿とさせるアンティーク調のもので統一されていて、センスのよさを感じる。
「お久しぶりです」
「あぁ、待たせたようだな。重人の話が長引いた」
深いこげ茶のフレームに丁寧な彫刻が施されているソファに座ったままこちらに視線を向けたお父さまは、切れ長のくっきりとした二重の目が翔さんに似ている。