【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「嫌い嫌いって。
天沢ちゃんはいつになったら俺のこと好きになるんだろうね」
フッと余裕そうに笑うミア先輩が。
押し倒す体勢から力を抜いて、そのまま私を潰す様に抱き締めてきた。
フカフカのベッドが、私と先輩の重なりあった体重で沈む。
「先輩!退いてくださいよー!!重たい~」
「うるさいねー、男の家にホイホイと上がる天沢ちゃんがいけないんじゃん。」
「それは先輩が誘ったからで……っ」
私が悪いんじゃないのに。
そう言いたいのに、先輩に痛いくらい手加減なしで掴まれた手首が、その先を言わせてくれない。
言ったらきっと、先輩が本気で怒ってしまうような気がして、怖くて言えなかった。