【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「天沢ちゃんも可愛いじゃん」
「……ほんとですか?」
「ワンピース、めくりたくなるくらいには」
「それただのセクハラだから!!」
ミア先輩が普通に褒めてくれるわけがない。
私ってば勘違いしてた。
この人普通じゃなかったんだっけ?
まあ、そんな先輩が好きなんだけどね……。
◇
ミア先輩とお喋りしながら歩いていたから
目的地にすぐに着いた。
楽しいと、時間はあっという間って、本当なんだね。
今すぐ泳ぎたくなっちゃうほど、お店の外装はとても可愛くて。
中に入ると、カップルだらけだった。
ジッとミア先輩の顔を下から見つめる。
すると、視線に気がついたミア先輩が負けじと見つめ返してくる。
「なに、そんなに俺のこと見つめちゃって。」
「いや……その」
「ん?」
「私たちもちゃんと恋人に見えてるのかな……って」