そのアトリエは溺愛の檻
*
その撮影は楽しかった。最初に言われた通り、ライフワークの撮影でなくお遊びの撮影だから、普通に会話をしながらの気楽な撮影だった。景色は見えないけれど、そのおかげで完全なプライベートな空間になっている。デート中に写真を撮ってくれる恋人みたいで、あまりに自然すぎて、本当に勘違いしそうになる。
「百音のストレートな黒髪は俺好みだけど、こういうのも新鮮でいいな。ちゃんとプロのメイクとスタイリストつけて撮影したくなる。でもそれだと独り占めできないし」
隣に座って写真を数枚撮ったあと、彼は私の髪に触れた。
「独り占めって」
「こんな楽しいこと、他のスタッフに教えたくない」
全ての言葉を嬉しく感じてしまう私は重症だ。でも今この空間に二人だけで、これは仕事でもなく、交換条件の撮影でもない。この瞬間だけは自分に素直になってもいいのかもしれない。
「私も楽しいです。とっても。最初モデルって聞いて気が重かったけど、今はこんな楽しい経験をさせてもらって感謝してます。ありがとうございます」
「そんな改まってどうしたの?」
その撮影は楽しかった。最初に言われた通り、ライフワークの撮影でなくお遊びの撮影だから、普通に会話をしながらの気楽な撮影だった。景色は見えないけれど、そのおかげで完全なプライベートな空間になっている。デート中に写真を撮ってくれる恋人みたいで、あまりに自然すぎて、本当に勘違いしそうになる。
「百音のストレートな黒髪は俺好みだけど、こういうのも新鮮でいいな。ちゃんとプロのメイクとスタイリストつけて撮影したくなる。でもそれだと独り占めできないし」
隣に座って写真を数枚撮ったあと、彼は私の髪に触れた。
「独り占めって」
「こんな楽しいこと、他のスタッフに教えたくない」
全ての言葉を嬉しく感じてしまう私は重症だ。でも今この空間に二人だけで、これは仕事でもなく、交換条件の撮影でもない。この瞬間だけは自分に素直になってもいいのかもしれない。
「私も楽しいです。とっても。最初モデルって聞いて気が重かったけど、今はこんな楽しい経験をさせてもらって感謝してます。ありがとうございます」
「そんな改まってどうしたの?」