空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
それは、病院の七夕で願いを込めた短冊だっ

た。でも、あの時望夢は…。

「そんなこと書いてなかったよ?」

つぼみとずっと一緒にいられますように。

って書いていたはずなのに。

なるみから短冊を受け取り、裏返してみると

また願いが書かれていた。

望夢はもう死ぬってわかっていたんだ。それ

なのに、私の為に笑ってくれていたんだ。

「望夢…。」

私は短冊を抱きしめ崩れ落ちた。

「愛」

それは望夢がこの世に残した最後の贈り物。

そして、望夢が生きた証。
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