婚姻届と不埒な同棲
「うん。
いいよ」

「え?
え?

今、いいよって…。

そんな上手くいくと思うなって言われるを覚悟してたんだけど…。

もう俺の我が儘じゃないってこと?」

「私が望んで、拓斗くんと一緒にいたいの」

朝日が水平線から光を放つ。
そんな柔らかな光とともに、これでもかというくらい力をいっぱい抱き締められる。
応えるように、私もそっと背中に腕を回す。

最も近くにいる相手が、恋しくて愛しい。どれだけ近くにいても足りないくらいに。

心が通い合うというのが、こんなに温かいものだなんて知らなかった。
もうきっと、私の心は彼から離れることはできないだろう。

押し寄せる波の音が遠くで聞こえていた。
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