20代最後の夜は、あなたと
「そ、そうですか・・・」


伊勢くん、なんにも言ってなかったけど。


「また詳しいことがわかったら伝えるけど、プロジェクトメンバーにお前たちも加わるかもしれないから、覚悟しとけ」


「は、はい!」


うわー、憧れのプロジェクトメンバーに入れるかもしれないなんて。


「で、こっからはプライベートな話だけど」


なんなの?と身構える私。


「夏休み、1日俺につきあえ」


「・・・はい?」


どういう意味?


「仙台の埋め合わせだ」


「それでしたら、たいしたことしてませんし、結構です」


「おまえ、鈍感だな。


理由は後付けで、好きな子を誘ってるってことだろ」


「私は、課長のこと好きではないです」


「ひでーな、おまえ」


課長は、本気で悲しそうな顔をした。


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