20代最後の夜は、あなたと
そんな顔されたら、断りづらくなるじゃないか。


「あ、えっと、課長としては尊敬してますが、おつきあいしたいとは思っていませんので」


「俺の一目惚れを、ぶち壊す気か」


「そう言われましても・・・」


「宮本は、俺のこと誤解してる。


俺はチャラくないし、おまえがイメージしてるような男じゃない。


俺と1日だけでいいから一緒に過ごしてくれれば、おまえの気持ちを振り向かせる自信あるから」


その自信は、どっからくるんだろう。


うらやましいような、イケメンだからなのか。


「では、1日だけなら、何か美味しいものごちそうしてください」


「まかせとけ」


こうして、夏休みの1日、霧島課長と過ごすことになったんだ。


会議室から戻ると、伊勢くんが話しかけてきた。


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