空になりたい。
今日は空のお葬式。

私はでたくなかった。

生きてない空は見たくなかった。

私の最後の記憶は生きている空と笑いあった日々でありたかった。

お葬式にはでなかった。

でも、会場にはいった。

会場の外からお教をきいて涙を流した。

空が居なくなった。まだ信じられない私にいいきかせるように。

火葬場にもいった。

太陽さんにお願いと言われてここでは参加した。

空は綺麗でかっこよかった。

生きているみたいにキレイな顔をしてきた。

私は泣いた。空の顔をみて初めて泣いた。

そして語りかけた。

「だいすきだよ…空…そら…そ…ら…あ」

手を握った。そして泣き崩れた。

空は中へ入っていった。

ドアが閉まる。

そして私は子供みたいに泣いた。

改めてそらの死を実感した。

死んだあとの空をみて実感した。

“死”というものをたたきつけられた。

私はしばらくそこから動けなかった。



< 78 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop