Lingerie~after story~
「だから、執着が無いのは価値の事で、俺のモノであるミモリさんに勝手に触られる事にはブチ切れる。それこそ真面目に去勢してやる」
「……何それ……なんか言ってる事滅茶苦茶」
「そう?とにかく……ミモリさんに触っていいのは俺だけっていう独占欲の話だよ」
それは……なんか分かる気がしなくもない。
私も、他の人が九条くんに触るのはもの凄く嫌だった。
馬鹿みたいだけど『私の物なのに』って。
そんな独占欲を思い出してしまえば余計な熱まで引きずられるのに。
……ほら、
「九条くん……」
「ん?」
「………っ……キス…したい……です」
「………………襲って欲しいって言葉の隠語?」
「ち、ちがっ……キス!キスだけ!!至って普通に清純にキスのみの事でっ…」
「フッ……普通に清純なキスって何だよ」
あっ…笑った……。
その顔は酷く柔らかくて、酷く無垢で、酷くありのままで……。
好きだな……。
そんな風に思った時には自分から距離を埋めて重ねるだけのキスをしてゆっくり離れてみる。
「…………こんな……の…かな」
「…………足りない、」
そう言うや否や、優しい力で頭を引き寄せられてしっかりと重なってきた唇の感触に脱力しながら身を任した。