Lingerie~after story~



それを後押しするように、

「ただいま、ミモリさん」

「…へっ?えと……」

「おかえり、ミモリさん」

「ん?えっ……な、」

「……不正解」

「はいっ!?」

えっ?なになに?とポカンと戸惑っている私に玄関の明かりをつけながら彼が淡々とそんな結論を弾いたかと思うと、

「っ……」

やっぱり…言葉より早い。

真正面から静かに抱きしめられ彼の鎖骨が唇に触れる。

そんな瞬間にこれ以上ないって程与えられる安堵と幸福感と羞恥心の波。

ああ……安楽死。

人間幸せすぎても苦しくて死ぬんじゃなかろうかとアホな思考がよぎった瞬間に、熱い息がふわりと耳元を掠め、

「言って、」

「っ…!?へっ?」

「ミモリさんにも言われたい、」

「えっ?なっ……あっ、」

一瞬ここまでの流れを忘れて何を要求されているのか本気で戸惑って焦ってしまった。

それでもそこまで記憶障害でもなく、すぐに回帰させた直前までの流れから、

「た……ただい…ま?」

「ん、おかえり、ミモリさん」

「っ……お、おかえり、九条…くん」

「ただいま、ミモリさん……」

っ_____!!!

ま、待って待って!

何その未だかつてない極上なる柔らかな微笑み!!

心底安心したと言いたげな彼の安らかすぎる笑みは自分の羞恥を吹き飛ばし、更にはおかしな母性愛まで急浮上させてくるから驚きだ。


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