愛人契約
「これから勉強の遅れた分を取り戻すよ。」

「ふふふ。」

泰介といると、まだまだ未来は明るいって思える。


そして私は、ある事に気づいた。

まだ泰介の治療費もかかる。

塾の費用に、大学進学の為のお金。

まだまだ、お金は足らない。


私は、そっと起き上がった。

勇介さんの事もあって、もう愛人契約は嫌だって思っていたけれど、どうやらもう少し、続けなければいけないみたい。


「姉ちゃん。また思いつめた顔をしている。」

「ううん。」

私は無理に笑った。

「これから泰介が大学に行くって言うのに、もっと頑張んなきゃと思って。」

「そうだな。もう少しだけ頼むよ、姉ちゃん。」

私達は、笑い合ってその日を終えた。

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