愛人契約
だから最初から、望んじゃいけないんだ。

その為には、どうにかして、泰介の手術費用を稼がないと。


私は、残業した場合の給料を計算してみた。

毎日残業すれば、何とかお金は貯まるけれど、優良企業のうちの会社は、そんなに残業はない。

副業したって、バイト代は、たかが知れている。

この際、キャバクラに……

そんな事を言っている間に、保留期間は一日過ぎた。


翌日、私は就職情報雑誌を持って、ナイト系のお店に、面接に行った。

「いや、うちは君みたいな可愛い子、大歓迎だけどね。」

「じゃあ!」

「でも、本当にうちみたいなお店で、働きたいの?」

「えっ?」

店長さんは、私をじっと見つめた。
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