愛人契約
闇金に電話をすると、『今から借りられますよ。』と言う事だった。

教えられた住所に行くと、狭い階段が待ち受けていた。

それを昇ると、シンプルなドアが待ち構えていた。


「失礼します。」

ドアを開けると、黒いスーツを着た人が迎えてくれた。

「融資のご案内ですね。」

「はい。」

カウンターの場所に座らせられ、申し込み用紙の記入を求められた。

書く内容は、一般的なローンの申込用紙と一緒だった。


「お願いします。」

記入をした用紙を、その黒いスーツの人に差し出した。

その人はチラッと私を見ると、申込用紙に目を通した。

「この年収ですと、融資できる金額は15万程になりますね。」

< 36 / 123 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop