愛人契約
「あの……週に1回でも、いいのなら。」

「週一?それで30万返せると思ってんの?」

黒いスーツの人は、私を鋭い目で見降ろした。

「あくまでね、あんたがローン契約組めるのは、15万まで。残りの15万は、来月末まで返して貰わなきゃ。」

「そんな!」

私の額に、嫌な汗が滲んだ。

「ソープで週5回働けば、返せない額じゃないでしょ。」

「私、昼間働いていますし!」

「夜だよ、夜!昼間の仕事終わってから、夜働くんだよ!」

「そうしたら、弟の面倒が……」

「面倒くせえなぁ。」

黒いスーツの人は、足を組んだ。

「やるの?やらないの?」

お金を借りに来たのに、まさかソープの話までされるなんて。


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