愛人契約
約束していた週末は、意外に早くやってきた。

昨日用意したドレスを着て、私はマンションの前に立っていた。

ここに本田さんが来る。

寂れたマンションだって、幻滅されないかな。


その時、一台の車が私の前に停まった。

後ろの席のドアが開き、本田さんが顔を出した。

「やあ。さあ、乗って。」

「はい。」

本田さんの車は、運転手付きの豪華なものだった。

私はまるで、カボチャの馬車に乗った気分だ。

「そのドレス、いいね。」

「ありがとうございます。」

一日中悩んでよかったと、ほっと胸を撫で下ろした。


「今日の集まりは、同じ社長同士でね。中には女性の社長もいて、いろいろ言ってくるが、あまり気にしないように。」




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