血まみれ椿姫
今城がどんな状態にいるのかクラスメートたちは知らないようで、俺1人が登校してきたことに違和感を持っている様子だった。


俺と城はいつも一緒だった。


それが、バラバラになってしまうのにふさわしい出来事だった。


俺が学校を休んでいた時の授業内容などを確認していると、担任が教室に入ってきた。


そのスーツは真っ黒で、喪服だということがすぐにわかった。


俺は自分の席につき、ジッと風花の机を見ていた。


机の上には白い花が飾られていて、花粉が落ちている。


もう、この机の持ち主はこの世にはいないのだと思うと、胸がざわついた。


葬儀に行けばその現実を突きつけられるだろう。


知らず知らずのうちに俺は拳を握りしめていた。


気が付けば先生の話は終わり、俺はトモキに促されて一緒に教室を出た。
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