血まみれ椿姫
少し間があり、先生があるページで手を止めた。


そこには白黒の写真が印刷されていて、その下にクラス名簿が載っている。


名前と住所もだ。


俺はメモの生徒を探し出し、住所をメモした。


隣町の住所だ。


写真はどれも古ぼけていて、しっかりと確認することはできなかった。


「この名簿は随分昔のものだ、その住所に今も住んでいるとは限らないぞ?」


「わかっています」


俺は頷き、先生にお礼を言って出口へと向かった。


「それから」


ドアに手をかけた時そう言われ、俺は立ち止まり振り向いた。


「個人情報を渡すのはあまりよくな行為なんだ。くれぐれも内密にな」


先生にそう言われ、俺は深々とお辞儀をして教室を出たのだった。
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