血まみれ椿姫
☆☆☆

それから俺は一度家に戻ってきていた。


先生に名簿を見せてもらったときから気になる事があり、スマホで隣町の事件について調べていた。


夏休み中に起きた、チェンソーで自殺した女子生徒の事件だ。


「……やっぱり……」


被害者の名前を見て思わずそう呟いていた。


被害者の名前は梁田イオリ。


俺は生徒手帳を取り出して、今日メモした名前を確認した。


梁田俊夫。


同じ苗字で、同じ隣町なのだ。


もし2人が血縁者であれば、祖父と孫という関係が成り立つ。


俺は生徒手帳のメモに今回亡くなった人たちの名前を書き足していった。
< 179 / 228 >

この作品をシェア

pagetop