一番そばに。
声を掛けるのに躊躇してしまったが、やっぱり後悔はしたくないーーー



私は思い切って口を開いた。



「あっ、あの…!」



氷室くんが静かに振り返った。

相変わらずクールな表情…。



「…な、なんで夏休みなのに学校に?」





心臓がドキドキする。

これは恋?

緊張?

なんなんだろう…?





私は胸元を押さえた。


氷室くんは、読みかけの本をパタン、と閉じて席を立った。





わ、私なんか気に触る事言っちゃったかな…?





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