君の鼓動がなる度に
斜め前のアイツ
斜め前のあの人。
もう出席さえとられていない。
私の名前は藪仲ツムギ。
妄想癖な私は、「どんな顔なのか」とか「以外とイケメンなのかも」とか色んな事を考えながら、
今説教を受けている。
「ねぇ、ちょっと聞いてるの!?」「あ、スミマセン。聞いてなかったです。」「はぁ!?」
先生の怒りはヒートアップする。
私がこの学校に来たのは一昨年だから、この学校の事は全然知らない。
だから、斜め前の人の事はもっと知らない。
(もうすぐチャイム鳴るなぁ。放課後にリクに聞くか。)
キーンコーンカーンコーン。
「…て事でもう無いようにしてね!」「はーい」
リクはすぐにこっちへ来た。
「さっすが、ツムギだねぇ。男子にキレて窓ガラス割るなんて。」
「だって、ちょっと窓叩いたら割れたんだもん。」「いやツムギが強すぎるだけだってww」
いけない。言うの忘れるとこだった。
「私の斜め前の人なにしてんの?」
「あー、あの人かぁ。あの人ねぇ、桐山夜月って名前なんだって。入院してるらしいよ。どっかの暴力団と喧嘩してボコボコになったって。」
「うーわ、やべぇヤツじゃん。」
「そうだよ。だからあんま近寄らない方がいいと思う。あ、でもつむぎなら、ちょっと蹴っただけでノックアウトだろうね(笑)」「なにそれ、さすがにナイナイ。」「まぁねw」

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