1人の女子とゆかいな不良たち
私はぎゅっと目をつぶった。


しかし、いつまでたっても痛みは襲ってこなかった。

恐る恐る目を開けると、目の前には誰かの大きな背中が見えた。

私を叩こうとしていた彼女は顔を青くして震える唇で

「い、一条先輩、」

そう言った。

え?

一条先輩ってあの不良で有名な1人?

「君、この子になにしようとしたの?」

「いや、なんでもないです、」

「ふーん、でも気を付けた方がいいよ?」

「え?」

「分からない?俺がこうやってこの子をかばってる意味」

私はポカンとしながら二人の会話を聞いていた。
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