【短】泣き虫先生とわたしの卒業


 気がつくと寝ていて、わたしが起きる頃にはみんなは帰り支度をしていた。


 ああ、また寝ちゃったと思うのもほんの一瞬。図書委員だったわたしには仕事がある。


 職員室に行って、鍵を借りて図書室を開けなければならない。あまり遅くなると本好きの生徒たちに文句を言われてしまう。


 ゆっくり出来ない放課後。面倒な委員会に所属してしまったと思いながら、一応、真面目で通っているわたしは職員室に向かう。


 部活に行く楽しそうな人たちの波を抜け、帰宅部たちの笑う声にイライラしながら職員室前まで来た。

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