俺様社長ときゅん甘同居
その通り、惚れた方がとことん弱い。
でも、この歳になってそれで良いと思う。
そう、思える相手を好きになれた。
それこそが奇跡だと思う。
晶子を逃さない為に、少し強引にことを運んだ。

「止めたな?それじゃあ、飯の前に買い物に行って、それから飯食べに行くか。あ、今日はもう帰さないからな?」

そう言えば、慌てふためくが二の句を継ぐ前に畳み掛けた

「全力で捕まえに行くって言っただろ?別にすぐすぐ取って喰うわけじゃねぇよ。ただ、週末も一緒に過ごしたいだけだ。お前の色んな顔見せてくれよ?」

そう言うと、車に乗せられ既に走っているこの状態からか晶子は諦めたようだ。
鈍くても状況判断はしっかり出来るらしい。
泊まらせるための、必要なものを買いに色んな店が並ぶ界隈に連れて来た。

「俺が色々買ってやっても良いんだが、現状そうされるのはお前が嫌がりそうだからな。それを考えてここに来たが、どうする?俺が買ってもいいなら、この隣のセレクトショップに連れてくが?」

そう、言ってやると慌てた様に某ファストファッションのお店に行くと豪語したので、見送る。

そして俺はそのうちに隣のセレクトショップでお出かけ用のキレイめの春らしいロング丈のワンピースにカーディガン、ストッキングに服に合わせた靴までを選び、さらに晶子が好きそうな可愛らしいルームウェアを選ぶ。
晶子が行った方の店には無いような可愛らしいデザインと触り心地の良い生地だ。

俺が選んで買ったが、晶子の趣味に合わないものではないと思う。
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