俺様社長ときゅん甘同居
どこに行くのか分からないまま車は走り、高速道路に入る。
今日は少々遠出みたい。

「今日は、俺が好きなだけお前を甘やかして楽しむ日。いろんな服着せるって楽しみができたしな?」

なんだって!?
昨日だって結局ファストファッションの方すらお会計させなかったのに今日も買い物をするだと?

「あと、俺も見たいものあるしな。だから買い物デートだ!」

有無を言わさないのは、仕事場の時とそっくりなんだけどその顔は優しく微笑んでいる。
これは昨日以上に色々ありそうだと、覚悟を決めて望むことにした。

車のついた先は海沿いにある大型アウトレットモール。
カバン、メガネ、腕時計にスポーツウェアのブランドやら靴に数々のアパレルショップ。
調理器具のメーカーショップまで入っている、テレビなんかの取材も来ていて、何度もテレビで見かける有名なアウトレットモールだ。

そんな大型のアウトレットモールに着くと、やっぱり手を繋いで歩き出す。
うん、離す気は微塵も感じられないのでもう諦めた。
あと、久しぶりのヒールなので繋いでもらってる方が歩きやすい・・・
狙ってやったかもしれないと思う。
それぐらい策士だし。
でも、履き心地も良くて、可愛いヒールは気に入ってしまった。

悔しい…。
何故好みを把握したの?
そんなに可愛いものが好きだなんて、職場では出してなかったのに。
知ってるのはよく出掛ける翔子ちゃんくらいなのに。
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