俺様社長ときゅん甘同居
「あー、お前には遠回しはダメだったな。俺が寂しいから少し仕事する間も俺と一緒に居て？」

それはそれは甘い笑顔で吐き出される甘い言葉。
しかも、今回は拓さんが甘えている。
この完璧美魔王様に甘えられる日がくるなんて、想像もしたことがない。

はぁぁぁと長いため息をつくと

「嫌か？」
「いいえ、嫌じゃないけど。ちょっとその甘えた仕草で言われたのが･･･、照れるし、恥ずかしいし、何なの？もう！」

最後は訳も分からず怒り口調になってしまったが、私の言いたいニュアンスは伝わったようで

「だって、俺お前落とすのに必死だからな。なりふり構ってらんないわ」

そう言ってクスクス笑ってるけど、その瞳は真剣に私を見てる。
その瞳にドキッと私の鼓動は跳ねる。
昨日からドキドキしたり落ち着かないのに、心地よいというなんとも不思議な感覚に囚われていたのだけれど。

まだ私は自分の気持ちが掴めていない。
だから不思議な感覚もあるけど、戸惑ってる。
そんな事も、この美魔王様は気付いていそうだ。

「一緒の部屋に居て？いいだろ？早く終わらせるから」

その言葉に頬が赤くなってきてるのを感じながら、コクっと頷いて返事をした。
< 47 / 101 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop