俺様社長ときゅん甘同居
「あの、お話なさるならこちらにどうぞ？」

私はそう応接コーナーを示してみると

「それもそうね、いきなり入って言いつけることでもなかったわね。いい加減連絡つかないのに、腹が立ったものだから」

そう、苦笑する美女さんを応接コーナーに座らせると給湯室でお茶を入れた。
そして砂川さんのカップにはブラックコーヒーを入れて持って行った。

『 バーン！！ 』

ドアをいきなり開けてくる再びである。

「ちょっと！拓！話聞かせないよ！！」

入ってきたのはやはり、血縁を感じる美女である。
砂川家のDNAは美形なんだなと改めて痛感。

「ミチル！あんたも来てたの？」
「ミサキ！あんたも来たの？」

よくよく見ると、この二人はそっくりである。

そんな二人を前にして拓さんは、深いため息をついたのだった。

「はぁぁ、いい加減にしろよ？いい年した大人が結婚するって言ってんだから、そこそこ普通のお出迎えでイイんだよ！そんな事で職場まで突撃してくるな！」

その発言も、一理あるのか？
思わず頷きかける。
いけない、拓さんが、ボロクソ言われてるがお客様であるし、ここは長引きそうだから最後の片付けに自宅アパートにでも帰ろうかと動き出そうとしたところで

「おい、晶子？なんで俺を置いて帰ろうとするんだ？」

え？面倒そうだからとか言っちゃダメか･･･
ダメだよね。
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