お前の可愛さ独占したい
「髪の毛濡れてるよ。風邪引いちゃうから、そこ座って?」
「あ、うん」
座ると、カチッとコンセントのハマる音がした。
その瞬間、風の音がした。
優しく指でふわふわと乾かしてくれた。
一つ一つ大切に。
「熱い?」
「熱くないよ」
再びドライヤーのスイッチを押し、乾かしてくれた。
香ってくる優愛と同じ匂いのジャンプーの香り。
何か、嬉しいな。
優愛の彼女になったら、毎日こうしていられるのかな。