シンさんは愛妻家
部長室のドアを入ると、
「なんで、一緒にいられなくなったんだよ!
放り出さないって約束しただろ!」
と僕を壁にドンと押し付け、ルミ子さんが低い男の声をだす。
やっぱり元、男だ。
力も声もそのままなんだな…
「放り出してないよ。
突然、出て行ったんだ。
何度も連絡を取ろうとしても、
電話も繋がらないし…
メッセージも既読にならない…
バイトも突然辞めているし…
もう、…僕と別れたいんだって…
そう思うしかなかった
きっと、ルミ子さんのところだなって思ったけど…
僕は君の店も知らないし…」
ルミ子さんは大きなため息をつき、
「イブキは泣いてばかりで
『もう、会えない。会ったら、嫌われる』
って言うばかりだし…
常盤先生、何やってるのよ…
そんなにやつれるほど、イブキが好きなんでしょ?」
と女の声を出して部屋のソファーにドスンと座って、足を組んだ。
僕が冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出してルミ子さんに渡すと、
ルミ子さんはゴクゴクとお茶を飲み、
「院内を凄くさがしちゃったわよ、もう!
まったく、病院の中って迷路みたいよね」
とずいぶん探したのか…
食堂に辿り着いた時には、
僕の評価は院内で
夜のお姉さんが出勤前に慌てて訪ねてくるオトコなんだと
ダダ下がりになっているのかも知れない。
ま、僕も自分の評価を気にしている場合でもない。
「なんで、一緒にいられなくなったんだよ!
放り出さないって約束しただろ!」
と僕を壁にドンと押し付け、ルミ子さんが低い男の声をだす。
やっぱり元、男だ。
力も声もそのままなんだな…
「放り出してないよ。
突然、出て行ったんだ。
何度も連絡を取ろうとしても、
電話も繋がらないし…
メッセージも既読にならない…
バイトも突然辞めているし…
もう、…僕と別れたいんだって…
そう思うしかなかった
きっと、ルミ子さんのところだなって思ったけど…
僕は君の店も知らないし…」
ルミ子さんは大きなため息をつき、
「イブキは泣いてばかりで
『もう、会えない。会ったら、嫌われる』
って言うばかりだし…
常盤先生、何やってるのよ…
そんなにやつれるほど、イブキが好きなんでしょ?」
と女の声を出して部屋のソファーにドスンと座って、足を組んだ。
僕が冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出してルミ子さんに渡すと、
ルミ子さんはゴクゴクとお茶を飲み、
「院内を凄くさがしちゃったわよ、もう!
まったく、病院の中って迷路みたいよね」
とずいぶん探したのか…
食堂に辿り着いた時には、
僕の評価は院内で
夜のお姉さんが出勤前に慌てて訪ねてくるオトコなんだと
ダダ下がりになっているのかも知れない。
ま、僕も自分の評価を気にしている場合でもない。