野獣の食事
どれくらい時がたっただろう…

床には散乱した皿と、グラスの破片。

カウンターには、その皿と、グラスの枚数を数えながら、計算機で請求金額を計算しているマスター。

ゴルフクラブを振り回している男は、さすがに疲れの色を見せ始めた。

身体中から汗が噴き出していて、肩で息をしている。

これだけ振り回したというのに、晃は全くの無傷で済んでいる。

晃は、男が疲れを見せ始めた頃から、ニヤニヤしていた顔に、不適な笑みを浮かべ始めた。

つくづく悪魔だ。

「どうした兄ちゃん?もう終わりかい?」

見下した目で男を眺める晃。

「…ハァ、ハァ…うるせぇー!ふざけるなてめぇー!」

ゴルフクラブに寄り掛かり、疲れはてた顔をしている男。

「今なら、ごめんなさい晃様。私が悪うございました。って言えばゆるしちゃるよーん。」

最高の笑顔で、男に降参を求める晃。

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