男嫌いな僕と新撰組。
男嫌いな僕と斉藤 一の時空移動。



「流唯」



その低音ボイスに思わず、開きかけていた瞼を閉じようとしてしまった

一さんは声だけで人を眠りにつけさせれるよ、この僕が保証する


とふざけてる場合じゃなかった


『えと、着いたんですか?』


今はこの状況だ


「ああ、その様だ。おはよう、流唯」


……やばい、一さんズレてるよ。ズレまくりだよ

僕、心配だよ

まあ、だからといって


『お、おはようございます』


真顔で言う一さんにツッコむ勇気なんか僕にはないよ。


これが一矢だったら…いや、一矢だったらむかつくから川に落とすかな

それか、崖に…


『って一さん!?』


一さん刀になるって言ってなかった?

この時代には生前の一さんがいるから、いたらだめなんじゃなかった?


「ん?どうした」


……ふつうに見えてるよ、存在してるよ?

なに僕おかしくなった?

何で一さんそんなに落ち着いてるの?

何で「どうした」なんて首を傾げているの?

……だめだ、一さんといたら調子が狂う…


『あの、刀になるのでは』


「ああ、そのことか。もうなっている」


………………

……………………


……え


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