男嫌いな僕と新撰組。


どう見ても人身の身体をしている目の前の彼。


これが刀…?

え、気持ち悪いんだけど


『……どう見ても人間なんですが』

「俺は刀になった。だが、妖刀だ。」


……刀が人間になるの?

そういうことなの?


僕ね、あんまそういう類分かんないだよね

もちろん、剣道のことについては詳しいと思うが(いや、そうでもないけど)


結果、刀ってよく分からん

だからそこは気にしないで…


『えっと、普段は刀なんですか?』


これだよね、重要なのは


「心配する事はない。普段は刀の姿だ。それに人間になるときも、場所と時間は考える」

『あ、よかったです』


うん、安心だよ。

ほっと安堵すると、直ぐに表情を変える


…………ねえ、ここ何処?


「よし、では屯所へと向かうか」


こちらに目を向けて、真顔だが少しだけ頰が緩んだ表情をした一さんがそう言うけどさ


まって、僕理解してない、わかんない



『……一さん、ここ僕が見る限り森にしかみえないんだけど。ここ何処?』


タイムスリップしたら森の中にいたって王道すぎるんだけど

結構こわいんだからね?

あたりを見回しても木々しか見えない

夜だからか真っ暗だ…って


『え、真っ暗なんだけど』


……え、何で夜なの?現代にいた時は昼間だったよ?

なに、昼から夜になるの?
時間も変わるの?
場所は変わらないよ?
まあ、東京から京都に移動している訳だから変わるんだけども…
言ってしまえば、どちらも日本じゃん?

……えーこわ、時空移動

もうしない。あ、だめ。する

しなきゃ未来に戻れないもん
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