碧眼の副社長は愛をささやく
会社を出て、喫茶店へ入り、コーヒーをオーダーする。

時間は3時20分過ぎたとこぐらい、食事と言う事だから、夕飯よね。

スマートフォンケースから、名刺を取り出す。

名前は、エリック・フランソワ・ド・ショワズールと書かれていた。


『今日のパーティでプライベートのアドレスを教えるのは、
 あなただけですから』


彼の言葉を、頭の中で反芻する。

あなただけ・・・

これって特別だと思ってもいいって事よね?

確認するまで、思い上がっちゃ駄目だと思いながらも、
期待は膨らむばかり。


名刺を軽くなでながら、考える。

連絡、いつにしよう。

電話?それともメール?

お店とか、候補とか出しておいた方がいいのかしら。


コーヒーが来たので、名刺を横に置き、コーヒーを飲む、
美味しいはずなのに、頭は違う事ばかりで、味が分からない。


連絡一つで、こんなにどきどきするなんて・・・
一緒にいたら、どうなっちゃうんだろう。
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